「永遠の少女」 7
ひっこみ思案の人には、きゅうに目のまえがひらけ、勇気がでます。
また、不幸な人やなやみのある人には、希望とあかるさがわいてきます。
モモはどうやら誰の心の中にもいる存在で、じっくりと自問自答をしてみると、いろいろとすばらしい考えが浮かびあがってくるような、そんな心の奥に住む少女なのです。
それはちょうど、すばらしい悲劇や喜劇を見るようでもあります。
つまらない日常の繰り返しのできごとが、モモがいると、舞台の上で演じられる芝居のように生き生きとするのです。
人々の心にはこの現実とは次元の違うもう一つの真実が日常の生活より、ありありとよみがえります。
それこそ、古代の演劇がもっていた要素です。
それは、アリストテレスがカタルシスとよんだ、日常性の背景にある真実のあらわれといえるかもしれません。