日本が近代化した要因 4
今日、日本のいわゆる識字率がほぼ100%に近く、上級学校の進学率が高いのは、早くからこの教育に重点をおいた政府の方針によるものと思われます。
・・・現在、高校進学率は90%、大学進学率は35%に及んでいます。
もっとも、上級の学校へ進むこと自体が教育の進歩を示すわけではありませんし、また逆に弊害を伴うことさえあります。
今では進学率を教育発展の指標とするには限界があります。
・・・この教育の普及が、一面では近代化思想を受け入れる素地をつくると同時に、経済的には新しい技術を消化する能力となって近代工業の発達に貢献したと思われます。
そうしたなかで近代的な企業が、政府の支援と当時芽生えつつあった近代的な企業家精神をもった経済人の協力によって誕生したということがあげられます。
三井、三菱(岩崎)、住友といったいわゆる財閥は、新政府誕生以前にすでに力をつけていましたが、このときにその発展の基礎を築いたケースが多いのです。
・・・これらの企業はとくに鉱業、綿紡績、機械産業、商社で、独占的地位を築きましたが、商業銀行の分野でもその力を強めました。